Financial Academia

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銀行預金と生命保険は今すぐやめましょう。

 

昨日は日本の年金運用についての裏事情についての記事でした。

本日はさらに視点を広げ、日本の金融全体の裏事情をお話したいと思います。

 

 

 

この記事で書く事実はけっこう知っておくと面白いです。明日から、冷静な目で、金融や投資を見ることができるようになると思います。

 

 

 

 

突然ですが、みなさんは自分が持っているお金をどのように保有していますか?多くの方は、「銀行預金」が8割ほどを占めると思います。

 

 

 

 

結論から言うと、それ、騙されています。

 

 

 

「え?意味がわからない」、「信じられない」と思う方が多いと思います。もちろん私も証拠があるわけはありません。ただ、金融機関の社員として、会社がどういった運用をしているか、現場でどう資金が流れるか、人々の金融知識がどの程度なのかを見てきました。金融の仕組みについて、実務的な知識や経験があります。

 

 

 

仕組みが見えれば、語られていない真実が見えてきます。今日はその仕組みをお話します。

 

 

 

まず事実として、自分の資産の半分以上を預金や現金で保有している先進国の国民は日本人だけです。親が子供に「貯金しなさい」としか、お金の教育をしない先進国の国民も、同様に日本人だけです。今の銀行預金の金利は、0.02%です(※マイナス金利導入後0.001%に下落)。100万預けて、1年後に200円です。普通に考えて、貯金以外にもっと良い手段ありますよね。

 

 

 

 

さらに、銀行預金以外に、日本人は生命保険も大好きだという事実も覚えておいてください。具体的には、国民の9割以上が何かしらの生命保険に加入しています。そしてその多くが、自分がどんな保障に入っていて、いくら払っているのかわかっていません。

 

 

 

さらに、海外には20万本もの金融商品が販売されていますが、日本にあるのはそのたった3~4%です。これも、また1つの事実です。

 

 

 

 

以上、事実を3つ述べましたが、これらは全て、長期に渡って日本政府が国民を欺いてきた結果であります。

 

 

 

 

まだ信じられないと思うので、背景を記載していきます。

 

 

 

 

ご存知の通り、日本は借金大国です。現在、約1000兆円の借金があり、その対GDP比率は200%を超えています。太平洋戦争に敗戦した直後で、日本の借金の対GDP比は204%でした。70年前の戦後と同じ水準って、普通に考えて異常ですよね。

 

 

 

 

なぜこんなに借金ができるのか。これも有名な話ですが、それは私たち日本国民が1500兆円という、大きな金融資産を持っているからです。私たち一人ひとりが、「間接的に」日本政府にお金を貸し付けているのです。

 

 

 

 

日本政府が直接国債を売りつけている(借金をしている)のは、日本の中央銀行である日銀ですが、その日本銀行から国債を大量に購入しているのは、「民間の銀行」と「生命保険・損害保険会社」です。

 

 

 

 

もうお分かりでしょうか?私たち一人ひとりが銀行や保険会社に預けたお金を、彼らは日本国債で運用しているのです。私たちのお金は、銀行や保険会社を経由して、日本政府の財源となっています。銀行や保険会社に私たちがお金を預けなくなれば、日本政府は借金する先がなくなり、困ってしまうのです。

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だから、銀行預金と保険加入以外の余計な知恵を、国民に身に付けて欲しくないのです。身に付ける機会(教育)を与えないのです。普通に考えて、これだけ資本主義で、身近に株や為替があるにもかかわらず、大学まで教育を進めても一度もそれを学ぶ機会がないのは不自然ですよね(大学の授業でも投資に関して学べる授業はありません)。

 

 

 

 

最近は日本株の下支えのために、NISAなど推進して貯蓄から投資という流れがありますが、基本的にはこの考え方で合っています(税金メリットがある上限が110万なので、NISA制度やったところで大した額は動きません)。

 

 

 

 

 

海外金融商品数についても同様です。

 

 

 

 

上記に記載した通りですが、海外に20万本もあるファンド投資信託)等の金融商品のうち、日本にあるものは3~4%です。なぜこんなに少ないのか?

 

 

 

結論から言うと、金融庁が意図的に国内への海外ファンドの流入をブロックしています。海外のファンドをは優秀です。それらを日本に入れてしまうと、日本政府の借金の後ろ盾である日本国民の個人金融資産が、海外の資本に流れてしまいます。

 

 

 

 

海外の金融商品は、パフォーマンスが日本のそれとは全然異なります。彼らは独立した投資運用会社で、長い歴史の中で高度なノウハウを持ち、タックスヘイブンなどを巧みに利用します。かつ、実力主義の環境の中で高い成果を求められます。

 

 

 

日本の場合はその逆で、運用会社はだいたい大手銀行や保険会社の子会社(親会社が儲かる商品しか組成・販売しないから子会社で商品購入は基本的に良くないと思います)であり、日本は金融後進国のためノウハウも浅い、かつファンドマネージャー実力主義ではなく普通のサラリーマンなので、成果に対しての真剣さが海外とは比べ物になりません。しかも、とにかく手数料が高い。

 

 

 

 

 

こんな状況下で、海外ファンドが日本市場に参入すれば、富裕層を中心に、賢い投資家は全員、日本の銀行の預金や生命保険の積立金を切り崩して、海外のファンドを購入するでしょう。

 

 

 

 

日本政府は、日本の機関投資家(銀行や保険会社)に対して、運用の一定量を日本国債で運用するように事実上義務付けています。だから、1000兆円も借金できるのです。もし日本の個人金融資産が海外企業に取られてしまえば、よその国の企業に「日本の国債買いなさい」なんて言えませんから、日本の国債の買い手が少なくなるわけです。今の日本国債は低利回りで、安定性もたいしてよくない(格付けは中国より下です)ので、本当に魅力ないんですよね・・・。

 

 

 

 

まとめると、

 

 

 

日本政府は情報操作をして海外からの情報をブロックし、日本国民の資産が海外へ流出しないような仕組みを作ってきました。そして人々には、銀行や保険会社にお金を入れるよう(国債買わせるために)、金融教育に関しては一切の取り組みをしてきませんでした。

 

 

 

「借金ができなくなる(国債を発行できなくなる)」

 

 

 

日本政府はこれを恐れていたのです。事情は確かに理解できますが、これは国の財政が悪い(無駄使いばかりしているので)話であり、彼らの都合で私たちの生活をコントロールされていると思うと、本当に強い憤りを覚えます。

 

 

 

 

ちなみに、厳密に言えば日本国民の金融資産がなくても、国債は発行できます。海外の投資家に売ればよいのです。

 

 

 

 

しかし、国内の機関投資家国債を保有するのと異なり、海外投資家は長期保有せずに、何かのタイミングで一気に売り浴びせてくるリスクがあります。国債や円が売りに売られ、日本のデフォルトリスクが高まります(ギリシャがその典型例です)。

 

 

 

 

もう一つ、紙幣を増刷して無理やりお金を作り出す、という手段もありますが、これをやれば国が亡びることは歴史が証明しています。

 

 

 

 

 最後になりますが、実は銀行預金も投資の一つです。株式、不動産、外貨、債券、ファンド等、数ある商品の中から、あなたは銀行預金という投資商品を無意識に選んでいるのです。金利がたった0.02%の投資を選んでいるのです。例を挙げると、ソフトバンクグループの社債は年利で2%強の利回りがあります。米国の国債も同水準の利回りです。それを買わずに、銀行預金を選ぶ理由って、何なのでしょうか。アメリカやソフトバンクって、そんなにデフォルトリスク高いのでしょうか。

 

 

 

 

そして、通貨も同様です。円、米ドル、ポンド、ユーロ等、世界には多くの通貨が存在します。資産を円だけで保有するのは、数ある通貨から円という通貨だけを信用して、円の今後の成長に全額賭けているギャンブルと同義です。そして、そういった人たちは、この3年間でギャンブルに大負けました。円が対ドルで40%下落したからです。あなたの資産は、グロ―バルに見れば40%も減っている、この事実がいかに驚くべきことか、ご理解いただけると嬉しいです。一つの通貨に全財産つっこむなんてことは、本当にギャンブルでしかありません。今後、将来にわたって円が成長していく(円高になる)ことを理論を以って説明ができますか?むしろ、こんな借金大国であり、かつ世界で一番高齢化が進んでいる国ですよ?普通に考えて、円を保有する人は今後減っていきます(円安になります)。世界基準では、通貨を分散させて資産保有することは常識なのです。

 

 

 

 

前回の記事の最後にも書きましたが、国や金融機関、企業に頼って生きる人生観はもう既に崩壊しています。私たち自身で学び、考えて、行動していかなければなりません。きっと、10年、20年経った時、行動した人とそうでない人の間には、一生追いつけない程の差が生まれているでしょう。

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