Financial Academia

資産運用に関する情報発信サイトです。投資・不動産・保険・経済等、金融知識を身に着けることができます。

<マイナス金利>上昇した金庫株

 

マイナス金利の導入により、銀行預金金利は下落し、生命保険の運用商品の売り止めなど、多方面に影響が出始めています。特に銀行預金については影響が大きく、これまで0.02%とただでさえ低かった普通預金金利が、マイナス金利導入後には0.001%と、従来のさらに20分の1の水準にまで低下しました。これは、100万円を1年間預けても、10円の利息しか得られないことを意味します。

 

 

 

同じ平成の年号であり、そう遠くない過去にも、金利が非常に高い時代がありました。例えば、平成元年の郵便局の定期預金金利は、なんと「6%」です。現在の普通預金金利の約6000年分の利息が、たった1年で得ることができた計算になります。この27年の間に、いかに金利が低下したかが分かりますね。

 

 

 

このような状況になった時、一つの選択肢として出てくるのが

 

 

「銀行預金をやめる」

 

 

ということです。すなわちタンス預金のことですね。銀行にそのような超低金利で預けても運用の観点から見ると全く意味はありませんし、何より年に一回、どこかで時間外手数料を取られるだけで、数年分の利息が吹っ飛んでしまいます。銀行にお金を預けておくことは、全く利益にならないのです。

 

 

 

もちろん、銀行に預けておく一番のメリットは、やはりその「管理」にあります。基本的に盗難されることはないですし、家が燃えてもお金は燃えません。逆に言えばタンス預金には、そのようなデメリットがあるということになります。

 

 

 

そのデメリットをカバーできるのが、「金庫」です。金庫にお金を入れておくことにより、家が燃えてもお金は守られます。物理的に、金庫ごと盗難されることもありません。実際に、マイナス金利で銀行預金金利が下がり、金庫需要が増えることが予測されています。それが顕著に表れているのが、金庫関連株の株価です。

 

 

 

マイナス金利導入後、銀行株は暴落しましたが、なんと金庫関連株は2倍近くにまで株価を跳ね上げました。個人的に、とても面白い現象です。

 

 

 

金庫を自宅に置くことにより、何より利便性が向上します。いつでも、財布にお金を入れたり、またはその逆もできるからです。一定量だけ銀行預金に入れておけば、外出先での突発的なお金の支出にも対応できますし、なにより金庫からの引き出しには時間外手数料はかかりません。

 

 

 

別の記事にも記載しましたが、ヨーロッパでは日銀のマイナス金利より大きいマイナス0.3%を適用していて、スウェーデンにおいてはマイナス1.25%です。日本も、これからさらにマイナス金利の適用レートを下げてくる可能性があります。そうなれば、「一家に一金庫」なんて時代も来るかもしれませんね。

スポンンサーリンク