海外積立投資の運用成績悪化(ハンサード・フレンズ・RL360・ITA)
最近の相場の下落を受けて、様々な投資信託やヘッジファンドの運用成績がマイナスとなっています。投資信託がマイナスになるのは分かりますが、今年のような下落相場を通常ヘッジできる「ヘッジファンド」でさえ、軒並み運用がマイナスとなっているのは驚くべき事実です。それらの中で、同様に大きなマイナス運用となっている投資商品があります。それが、海外積立投資商品です。
海外積立投資商品とは、海外の保険会社との直接契約を行い、月々一定額の積み立てを行います。その積立金の運用を、IFAと呼ばれる投資助言機関に任せるものです。保険会社には主に、ハンサード、フレンズ・プロビデンド、RL360、ITA、コーンヒルなどが有名どころです。上記の通り、実際の運用は保険会社ではなくIFAによって行われます。すなわち、IFAの技量によって、運用成績は大きく変わってくるのです。
最近、この海外積立運用商品のマイナス運用の相談が非常に多いです。理由は、様々ありますが、下記に記載します。
1)ポートフォリオ
実際に運用されている資金は、様々なファンド(日本で言う投資信託)に分散投資されています。株の比率が高いものもあれば、債券の比率が高いものもあります。同じ株でも、日本株なのか米国株なのか、新興国株なのかによってパフォーマンスは大きく異なります。大きく動く世界経済の中で、投資しているファンドの対象が今まで通りのパフォーマンスを上げることができなくなっているということです。運用成績がマイナスとなっている今、そのポートフォリオを見直す必要があります。具体的には、マーケットニュートラル(相場の変動の要因を受けない運用)の戦略を取るファンドなどへ資産を移していくことが望ましいです。
2)手数料率が高い
日本で行う積立ファンドと比較して、海外積立投資のデメリットはここにります。非常に手数料が高いのです。再度、IFAに手数料がどれだけ引かれているのかを確認し、他の保険会社商品と比べてみると良いでしょう。一定の年月が経っていれば解約もできますし、別の保険会社に乗り換えも選択肢にあります。ちなみに、私が把握している中で最も手数料率が低いのは、インベスターズトラストです。
2015年半ばから2016年2月現在のマーケットは、株式、為替、原油、債券など、どれをとっても激動の相場です。特に、株式市場のボラティリティは世界がかつて経験したことのないほどとなっています。「かつて経験したことがない」ということはすなわち、過去と同じやり方では利益が出せないということを意味します。相場が現在のように大きなボラティリティを持っている時、大切なのは「一旦現金に戻し運用を止める」もしくは「マーケットと関係のない事業投資等を行う」ことです。
以上、皆様の資産運用の参考となれば幸いです。
~編集後記~
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