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保険リンクファンドとプライベートバンク 富裕層の資産運用とは?

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市場には様々な金融商品が存在していて、このサイトにおいても多くの投資案件や不動産について記載してきました。今回は、よりニッチな分野である保険リンクファンドと、プライベートバンクについてお話しします。表にはほとんど出ることのない、知る人ぞ知る超クローズドの案件です。いざ、こういった話に出会った時、正しく内容を理解し、適切に対応できるよう、頭に入れておきましょう。

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目次

 

▷生命保険や損害保険にリンクする再保険型ファンド

<IRIS生命保険戦略ファンド>

生命保険リスクに関する証券、派生商品、その他の投資商品で広範囲に分散されたポートフォリオに長期投資することで、トータルリターンの提供を目指します。生命保険リスクには超過死亡リスクと超長寿リスクが含まれ、これら2つのリスクをバランスよく配分してくことにより、リターンの最大化を目指します。逆相関にあるこの2つのリスク(超過死亡リスクと超長寿リスク)をバランスよく分散投資して安定リターンを狙うことができます。

 

<IRIS保険リンク戦略ファンド>

自然災害や航空機事故などの損害保険に係るリスクを引き受ける投資手法。大きな災害や事故が起きなければ高いリターンが期待できます。一方、逆のパターンはマイナスリターンになることもあるので注意が必要です。

 

 

こうした保険リンク商品が最近人気を集めています。2014年度上期では62億USDもの発行で過去最高を記録しました。投資対象が人の生死や自然災害であるため、金融市場との相関がないのが人気の理由です。他の資産クラスと比べて極めて安定したリターンを享受できる点が評価されています。魅力的な商品ですが、日系にはノウハウがなく、外資が強い分野です。

 

▷サブプライムの再来が噂されるCLO(ローン担保証券)

信用力の低い企業への融資を束ねて証券化した商品。サブプライムの危機の火種にもなったCDO(債務担保型証券)と仕組みは同じになります。レバレッジが5~10倍かかっているものもあるため、FRBイエレン議長も警鐘を鳴らしているほど。

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▷プライベートバンクについて

国内PB業界はこの5年で外資系プレーヤーが激減しました。HSBCやスタンダードチャータードは2012年に撤退。仏ソシエテ・ジェネラル信託はSMBCに13年に売却しました。一方、スイスUBS、クレディスイスが急速に勢力を拡大しています。パフォーマンスの高い運用商品が武器です。この噂を聞きつけて、スイス3番手のジュリアス・ベアが日本にオフィス開設する計画も。

 

また、PB(プライベートバンク)業界では同国の中からカバーすることをオンショア、国外からカバーすることをオフショアと呼びます。オフショアから日本をカバーするPBはドイツ証券、バークレイズ・ウェルズ、ソシエテ・ジェネラル、バンクオブシンガポール、ジュリアスベア、ピクテの6社です。これらは香港やシンガポールに日本人富裕層のためのJapan Deskを設置して日本をカバーしています。オフショアから日本への営業に関しては規制がとても厳しいのですが、香港、シンガポールに住む日本人の受け皿となっています。

 

 

もちろん日系のPBもあり、メガバンクが圧倒的シェアとなっております。また、MUFGはモルガンスタンレーと手を組み三菱UFGモルガンスタンレーPB証券としてPBビジネスを展開。SMBCも、英国バークレイズウェルスと手を組み、傘下のSMBC日興証券内でPBを展開。さらに地銀グループ(千葉銀行、横浜、静岡、琉球)は、スイスの老舗PBロンバー・オディエ・ダリエ・ベンチとタッグを組み上位顧客などを紹介しています。

 

<外資PBと国内PBの強み>

外資・・・高い運用パフォーマンス

日系・・・税制対策(日本の税率は高く、かつ複雑であり外資系には対応が困難)

 

 

 

いかがでしたでしょうか?なかなか触れることのない世界だからこそ、知っておくことに価値があります。ぜひ、ご自身でも研究してみてください。

 

~編集後記~

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