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新入社員が選ぶ「財形貯蓄」と「企業持ち株会」|どっちがお得?

目次

4月は新社会人として新たなスタートを切るシーズン。今年も多くの新社会人が、新たな一歩を踏み出していることと思います。社会人になり初めて遭遇する出来事は多々ありますが、その中でも悩むことの一つに、「財形貯蓄」と「企業持ち株会」があるのではないでしょうか?今回は、この疑問にお答えします。

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1)企業持ち株会があるなら行うべき!

企業持ち株会とは、自社(もしくは自社の親会社)の株式を、優遇して購入できる制度です。どの株式銘柄かにも寄りますが、これは後述する財形よりも優先順位を上げて行うべきでしょう。具体的には、下記のメリットがあります。

 

a)持ち株奨励金

多くの企業の場合、自社の株式の購入に協力すると「持ち株奨励金」というものを受け取ることができます。だいたいの企業が、購入金額に対して5%~10%の持ち株奨励金を従業員へと還付しています。これはすなわち、株式の価格変動を考慮しなければ、年利で5~10%の利益が約束されている投資商品に投資をすることと同じです。マイナス金利が適用され、銀行預金金利が過去最低の0.001%となるなか、その5000倍~1万倍もの金利を受け取ることができるこの制度の意味は非常に大きいと言えます。

 

b)ドルコスト平均による高い勝率

持ち株と言えど、株式であることに変わりありません。株式における最大のリスクは、やはり価格変動リスクです。

 

企業持ち株制度は、「毎月10000円」、「ボーナス時は50000円」という形で、月々に支払う金額を決めることができます。株価が上がろうと下がろうと、当初に決めた月払いの金額やボーナス時の支払の金額は変わらないのです。すなわち、株価が高い時には少量を買い付け、逆に株価が低い時には大量に株式を買い付けることができます。そのようにして取得単価の平準化が可能になり、株価の高掴み(株価が高い時に買ってしまうこと)のリスクを極小化することができるのです。

 

これを、「ドルコスト平均法」と呼びます。持ち株会のような長期での資産形成においては、非常に効果的な投資手法です。

 

以上2つが、企業持ち株制度を活用すべき理由になります。持ち株奨励金で確実にいインカムゲインを確保し、ドルコスト平均法でキャピタルゲインを狙うことができる、勤め人ならではの非常に効率的な投資手法なのです。

 

 

2)財形貯蓄もやらないよりはマシ

「企業持ち株制度は自分の会社にはない!」という方も多いと思います。そういった方には、財形貯蓄でも良いでしょう。

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a)財形貯蓄には三種類ある

財形貯蓄には「財形一般貯蓄」、「財形住宅貯蓄」、「財形年金貯蓄」の3種類があります。住宅と年金の財形については所得控除などの税制優遇があるのですが、財形一般にはありません。その代わり、住宅と年金の財形制度では、それぞれ住宅取得、年金原資としての引き出しにしか使うことができないという制限があります。ですから、単なる貯蓄を目的とするのであれば、「財形一般貯蓄」を行うことが望ましいでしょう。

 

b)財形の利回りは15年で約10%ほど

財形一般貯蓄での利回りは15年で10%ほどです。単純に計算すると、1年で0.6~0.7%となります。上記記載の通り、銀行預金金利が0.001%と歴史的低金利であることを考えると、何もしないよりは財形貯蓄の活用をした方が得です。

 

c)給与天引き

これは企業持ち株でも同じですが、給与天引きで積立られるため、強制的に(というと聞こえが悪いですが)貯金が貯まっていきます。これは人それぞれですが、「あればあるだけお金を使ってしまう」、「お金の管理が苦手」という方には向いていいる手法でしょう。

 

 

 

以上、企業持ち株会と財形貯蓄についてでした。基本的には企業持ち株だけ行えばよいですが、それができない環境であれば財形貯蓄もおススメです。正しい知識を身に着けて、賢く運用していきましょう。

 

<編集後記>

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