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生命保険料相次ぎ値上げ|学資保険や個人年金の利率にも大きく影響|販売中止の可能性も

2016年7月8日本日地点で、日本の10年債利回りはマイナス0.29%まで低下しています。これは、満期まで保有することを前提で考えれば、「買ったら確実に損する金融商品」を意味します。これは勿論、史上初めての水準であり、これまで国債へ投資してリターンを得ていた金融機関が窮地に追いやられています。

 

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▽生命保険会社の苦難

今回のマイナス金利により、最も大きなダメージを受けているのは生命保険会社でしょう。生命保険会社は、保険会社であると同時に「機関投資家」としての役割も果たしています。保険会社は、顧客から預かった保険料を国債市場などで運用し、そのリターンを経営資源に充てたり、顧客に還元したりしているのです。

 

しかし、上記のように現在は投資運用で利益を出すことが非常に困難な水準まで市場金利が下落しました。そのため、上記で挙げた2点、①経営資源、②顧客への利益還元が困難な状況となっています。同じ金融機関でも、銀行でああれば「貸付」という手段を取ることで、生命保険会社等と比較して高いリターンを得ることができますが、生命保険会社は「運用するしか利益を確保する手段がない」のです。

 

 

▽保険料は確実に値上がりする

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既に一部の保険会社は保険料を値上げしていますが、今後もさらに値上げしていくことは確実と言える状況です。医療保険やがん保険、収入保障保険は値上げの主な対象となってきます。また、個人年金保険や学資保険についても値上げ対象となりますが、ここで問題なのは「年金」や「学資」などの保険は積み立て保険であり、「支払った保険料総額<満期受取金」となる性質を基本的には持つ運用商品です。ただでさえ近年は低金利でしたので、もともと積み立て利率は年利で1%以下と非常に低い水準でした。ここで保険料値上げとなってしまうと、「支払った保険料総額>満期受取金」となり、「運用のつもりで加入したのに、蓋を開けたらマイナスになっていた・・・」なんて事態になりかねません。

 

 

▽売り止めの商品も

上記で説明した「年金」や「学資」等の運用商品のマイナス利回りについてですが、普通に考えて加入する人などいません。商品設計に無理が生じるため、保険会社はこれらの販売を中止することが予想されます。

 

いかがでしたでしょうか?

今後保険に対して取るべき行動は、なるべく早く(値上げする前に)必要な保険には加入してしまうことでしょう(必要のない保険に無理に加入する必要はありません)。

 

ぜひ、ご自身の保険の内容の確認も含めて、チェックしてみてください。

 

~編集後記~

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