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代理店(エージェント)と仲介人(ブローカー)の違いをわかりやすく解説

資産運用の世界にいると頻繁に聞く言葉に「代理店(エージェント)」、「仲介人(ブローカー)」という言葉がありますね。似たような言葉で何がどう違うのか、非常にわかりにくいと思います。本日は、これらの言葉の違いについて、分かりやすく書いていきたいと思います。これを知っているだけで、資産運用の業界が非常に理解しやすくなる?かもしれません。

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▽代理店(エージェント)とは?

代理店とは、特定の会社(金融業界の場合主に保険会社)に属する販売形態のことを指します。代理店という言葉が最も多く使われる業界が、損害保険、生命保険業界です。例えば、皆さんが自動車を買いに自動車ディーラーへ行ったとき、セールスマンは自動車保険の加入も勧めてきますね。それは、特定の保険会社と自動車ディーラーが「代理店契約」をしているからなのです。彼らは、どこの保険会社の商品でも販売ができるわけではありません。あくまでも、代理店契約を締結した、「特定の保険会社」の保険しか扱うことができません。生命保険でも同様です。郵便局に行けば、アフラックにがん保険が販売されています。それは、日本郵政とアフラックが代理店契約をしているからです。日本郵政も、例えばソニー生命やオリックス生命など他の会社を扱うことはできません。先ほどの自動車ディーラーの例と同じように、代理店契約を締結している保険会社しか勧めることができないのです。代理店は、「保険会社の代理」と見なされるので、実際の顧客との契約も、法律上行うことができます。

 

このように、特定の保険会社と「代理店契約」を締結し、その保険会社の商品のみを販売する形態が代理店です。この場合、代理店契約に基づいた代理店手数料を、保険会社から代理店に支払っています。余談ですが、この「代理店手数料」が今保険業界では問題となっています。なぜなら、代理店が顧客の利益に反し、「保険会社からの手数料目的」の保険販売をしているからですね。ただし、保険会社が代理店に課しているコンプライアンス等は非常に厳しく、常にそのコンプライアンスに則った経営が代理店には要求されます。逆に言えば、代理店の資格を与えられている人や企業に、「変な人間はいない」ということ。一つの信用の証として、使えるでしょう。

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▽仲介人(ブローカー)とは?

実際に仲介人と呼ばれることは少なく、「ブローカー」と呼ばれることが一般的です。これは、主に海外保険会社(海外長期積立投資)との契約をする「IFA」や、その他怪しい投資商品(笑)を販売している個人や法人に多い形態です。ロイヤルロンドン、コンヒル、エジアス、エンベスターズトラスト等ですね。

 

代理店と大きく異なる点は、「販売主体との契約がない」ということでしょう。代理店が特定の会社の商品しか勧めることができないのに対し、ブローカーはその縛りが原則ありません。自分の良いと思う会社を、顧客に紹介することができます。

 

実際の契約の締結はあくまで「顧客対保険会社(販売主体)」になります。代理店と違い、契約の締結権は厳密には保有していません。また、代理店と異なり、ブローカーには代理店手数料がありません。ですから、顧客から運用報酬や管理手数料を取ったり、販売主体から手数料を貰ったり(実質的には代理店手数料と変わりませんが、業務範囲がブローカーの方が狭いため、代理店手数料ほど貰えません)して存続しているわけです。

 

 

簡単にまとめると、

 

 

・代理店=特定の保険会社に属している(しっかりとした代理店契約あり)

・ブローカー=どこ保険会社にも属さない(保険会社との決まった契約はない)

 

 

ということになります。ご理解いただけたでしょうか?

 

代理店なのか、ブローカーなのか、これを知るだけで販売サイドの思考が見えてきます。ぜひ、今後の金融商品の選択の参考にしてみてください。

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