元保険会社社員が選ぶ自動車保険
私はもともと金融機関、それも保険会社で働いておりました。
当たり前ですが、業界の裏事情、会社の裏事情は一通り見てきたつもりです。
それを前提に、人々に最も身近な損害保険商品である「自動車保険」を考えると、やはり「ネット系損保」の自動車保険に入るべきだと思っています。
よく、自動車保険ってどこの会社が良いの?と知人などに聞かれます。
繰り返しになりますが、結論から言うとネット系損保です。保険代理店で入る一般的な保険ではなく、ネットを介して保険会社と直接契約を結ぶことができるものになります。
理由を述べていきます。
①保険料が安い
専業保険代理店や、自動車ディーラーなど、様々な場所(代理店)で保険は売られています。当たり前ですが、間に人を挟めばその分の人件費が保険料に上乗せになります。ネット系保険会社は、顧客との直接的な契約であり、間に人を介しません。その分、保険料は安くなるのです。具体的な比率を言えば、20%ほど割安になります。あなたは、代理店に20%ものお金を払いたいですか?
②補償内容もよい
5年ほど前までは、ネット系損保はまだまだ発展途上であり、確かにその補償内容も、お客様フォローのインフラも整っていませんでした。対応も良くない、なんて書き込みもネット上ではよく散見されました。
しかし今は違います。ネット系損保は、今や国内保険会社を上回る補償内容を持つ会社も出てきているほどです。ロードサービスなど細かな部分までしっかりと商品設計されていて、どこも横並びの商品ラインナップの国内保険会社とは一線を引いています。
③対応も良い
上記②にも記載しましたが、以前はコールセンター業務がまだまだ確立されておらず、対応の悪さが目立ったのがネット系損保です。これは今は既に改善されて、人材もかなり揃っています。国内損保の方がクレームが多いくらいです。
④会社規模
正直、自動車保険などの掛け捨ての保険で保険会社の信用などどうでも良いのですが、よく気にされている方もいらっしゃるので記載します。
ネット系損保=信頼度が低い
なんて誤解がまかり通っていますが、ネット系損保の多くは外資系保険会社であり、それらの会社は
「世界規模で見れば日本のどの会社よりも大きい」
ことがほとんどです。たまたま、日本のマーケット規模が小さいだけで、世界的に見たら国内トップの東京〇上なんかよりずっと大きいです。その会社を怪しい、とか信頼できない、なんていうのはおかしな話ですよね。
以上4つが、ネット系損保を選ぶべき理由です。
国内保険会社も、ネット系への顧客流出を止めるのに必死になっています。ただ、必死になって何を対策しているのかといえば、
「営業」
にこれまで以上に力を入れているだけです。お客様が求めているのは、「商品品質」と「値段」であるにもかかわらず、その本質的なことを捉えていません。営業だけでは、生き残れない時代なんですけどね。
いずれにせよ、ネット系損保の良さというか、「デメリットはない」、ということがご理解いただけたんじゃないかなと思います。
自動車保険マーケットに占めるネット系損保の割合はまだ1割ほどです。資産を運用するにあたり、「支出を削減して貯蓄・投資する」ということは非常に大切です。無駄な保険料は削り、少しでも良い生活ができる人が増えたら良いなと思っています。