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2016年 日本国債のマイナス利回りがどんどん拡大しているのはなぜ?

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現在、日本国債(10年物)の利回りが段階的に下落しています。5月4日の朝7時地点で、日本国債10年物の利回りは‐0.13%となっています。これは、満期まで10年間保有した場合、元本が0.13%割れて帰ってくる、すなわち、負けが確定している投資であることを意味します。

 

 

しかし、実際には100%負けることが確定しているわけではありません。そんな金融商品だったら誰も買わないですからね。笑 知らない方が多いですが、国債にも価格があって、その価格は変動します。つまり、利回りというインカムの部分がマイナスであっても、国債価格を利用した売買でキャピタルゲインが得られれば、マイナス利回り国債のトレードで利益を出すことが可能なのです。

 

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話を戻します。今、マイナス利回りの日本国債を、海外の投資家は買っています。国債が買われるから、価格が上がる=金利が下がっているのです。今、日本国債を購入している投資家は何を期待しているのでしょうか?答えは簡単です。「日本国債の値上がり」です。利回りがマイナスである以上、キャピタルゲイン(売買益)で利益を狙う以外に日本国債を買う理由はありませんから、投資家は皆日本国債の価格が上昇すると見ています。ちょっと回りくどく言いましたが、正確に言えば「今後まだ日本の金利は下がる」と見ているのです。「金利が下がる」=「債券価格の上昇」という構図です。

 

 

日銀は2016年1月29日にマイナス金利を導入しました。しかし、そのマイナス幅はマイナス0.1%と、「試験的」範囲を出ませんでした。欧州では最大で1.3%ほどのマイナス金利を貸している国もあるのに、あまりに小さい数値ですよね。要は、「たった0.1%のマイナスで終わるはずない」と市場は見ているわけです。だから、日本国債が買われて、利回りが下がっています。

 

 

個人的には、日銀のマイナス金利政策はもう一段はあると思っているものの、その後は利上げへのリスクヘッジとして日本国債を売ることを考えています。みなさんも、ぜひ国債に対しての理解を深め、ご自身の利益へと繋げていってください。

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